銘材『吉野檜』

　吉野檜は特徴として、そのほとんどが古来より人の手によって、植林・手入れがなされた人工林であるという点があげられます。　そのため枝打ちのいきとどいた木が多く、製材しても無節の高品質な製品が沢山とれます。　丸太の外径はより真円に近く、株から末口にかけての先細りが少なく、まっすぐに育てられているため、製材しても木目のよく通った、木柄の良い製品に仕上がります。　更に吉野檜は、土壌や気候に恵まれる事に加え、植林の際、木々を密植させ、その成長に合わせ質の悪い木をどんどん間引く事により、年輪巾が均等かつ細やかに育ち、その切り口は淡いピンク色に染まります。よって製品も非常に光沢のある、色艶の良いものに仕上がるのです。　このように吉野檜は、否の打ち所のない抜群の素材なのです。

　当社は主に川上産や東吉野産といった、中でも最高峰とされる吉野檜を、更に厳選し、買い付けた特選素材（丸太）を使用し製材しております。

　我々がこのように恵まれた素材を扱えるのも、吉野の地に古来から木々に愛情を注ぐ人々がいたからであり、ここにも匠の業が生き続けているのです。